2024年に観測できる流星群
2024年に観測できる流星群
星空の中を銀の糸を引くように一瞬流れる流星(流れ星)。流星は、宇宙空間に散らばっている砂粒のような小さな塵が、地球に高速でぶつかったときに大気が急激に圧縮され生じた熱によって酸素や窒素がイオン化して生じる大気中で起こる発光現象だ。
流星は、毎年決まってたくさん流れる時期がある。これが流星群である。流星群の素となる塵は、彗星が太陽に近づいたときに核が溶けることにより放出される。放出された塵は、彗星の軌道上に広がって塵の帯を作る。これをダストトレイルと呼んでいる。この彗星軌道が、地球の軌道と交叉しているかきわめて近いところを通っていると、毎年1回同じ日に,地球がそのダストトレイルを通り過ぎることになり、たくさんの塵が地球に衝突して流星群になるというわけだ。流星群の元となる塵を放出する彗星のことを母天体と呼んでいる。また流星群は数日から数十日続くが、最も多く流れる日を極大日という。
1年を通して見られる流星群の数は、国際流星機構が発表したリストによると32個もあるが、1時間当たり数十個流れるものから、数個しか流れないものまで様々。
流星群の条件の良し悪しで一番重要なのが、月齢と極大時刻だ。月明かりが夜空を照らしていると暗い星が見えなくなるように、見える流星の数も減ってしまう。また、極大時刻が昼間に当たると、夜間にはピークは過ぎてしまい流星数が減る可能性がある。ただし極大時刻はずれることもあるので、幅広い時間帯で観望をしよう。
今年は,新月が冬から春にかけては1ヶ月の中旬,秋以降は初旬に巡ってくるので,月の初旬に極大日を持つ流星群が好条件となる.逆に悪条件の流星群は,中旬以降に極大を迎える流星群だ.つまり三大流星群のペルセウス座流星群は夜半以降好条件となるが、しぶんぎ座流星群とふたご座流星群は,今ひとつとなる。5月6日未明に極大となるみずがめ座η流星群も好条件だ。
【名称】 【極大日】 【母天体】 【月齢】 【条件】
しぶんぎ座流星群 1月4日 18:00 ? 22 △
こと座流星群 4月22日 16:00 サッチャー彗星 14 ×
みずがめ座η流星群 5月6日 6:00 ハレー彗星 27 〇
ペルセウス座流星群 8月12日 23:00 スイフト・タットル彗星 9 〇
ジャコビニ流星群 10月8日 22:00 ジャコビニ・ジンナー彗星 6 △
オリオン座流星群 10月21日 15:00 ハレー彗星 19 ×
しし座流星群 11月17日 20:00 テンペル・タットル彗星 16 ×
ふたご座流星群 12月14日 10:00 小惑星パエトン 14 ×